はじめてのギブス

内反足の治療法は、現在では多くがポンセメソッドをとられているようです。

昔は手術で治療が主流であったものの、痛みが残るなどのマイナス面もあったようです。そこでスペインのお医者さん、ドクター ポンセチが研究し開発した治療法が

ギブスを用いて骨格を少しずつ矯正していく方法でした。やたらめった手術しては骨を削ったりして患者の負担を多くする治療を、より良いものにすべく研究してくれた、ドクター ポンセチ。   尊敬します。感謝します。

 

症状にもよりますが、たいていは8週間ほど毎週ギブスを巻きなおしながら矯正し、足の向きが改善されてきたらデニスブラウンと呼ばれる装具で矯正を続けていくメソッドです。

ギブスから装具に移行するときに、アキレス腱を切る手術を行うケースが8割ほどあると説明されました。アキレス腱を切る必要があった場合には、その手術から3週間はギブスで固定して、アキレス腱が治癒してから装具へと移行する、といった流れがポンセチ法の大まかな説明になります。

youtubeで調べたときに、ギブスを巻く処置の最中、赤ちゃんを怖がらせて泣かさない工夫として、おしゃぶりをくわえさせたり、哺乳瓶でミルクを飲ませたりしていました。そうしてうまいこと気を紛らわせて処置されている赤ちゃんは、泣くことも無く、リラックスしてギブスを巻かれていました。

生まれて間もないわが子は、おしゃぶりも哺乳瓶も通用せず、気を紛らわしてあげることもできない状態でのギブス巻きになりました。ドクターが足を触診し始め、曲がっている向きを正常なむきへ動かそうと力を加えたら火がついたように泣き始めました。すごく痛いのではないか、ドクター物言えぬ赤子だと思ってやりすぎてるんじゃないか?と、気が気じゃなく、やめて!!!!!と言いたいけれど言えないし、辛かった。

ギブスが巻き終わるまで泣き叫んでいたわが子の姿に、こころが粉れてしまった私。。。ドクターは、小学生をなだめるかのように私の頭をムギュムギュとなでて

『痛がって泣いているわけじゃないんだよ、だいじょうぶ。』

と言ってきたが、痛くなかったこんな泣き声出さないだろーが!!!と怒りの感情でいっぱいになっていた私は、その心境が顔に出てしまう気がしてドクターの顔を見れませんでした。

これが毎週一回繰返されるなんて、酷だ、ごめんね、ごめんね。そう心で語りかけるしかできない無力な自分。辛いのは本人なのに。