内反足の治療開始

カナダの病院で産まれたかわいいわが子、エコーをしてくれたドクターの指摘どおり左のあんよが不自然な形をしていました。

いろいろおおざっぱな感じを受けるカナダの医療体制、こちらが言わなかったら気づいてくれなかったのでは?ってくらいバタバタとしていて、(なんとなくドクターは忙しすぎちゃって丁寧に診てる暇がないって空気)、パパに

『内反足の事、伝えて整形のドクターの受診ができるようにしてもらってね」と出産直後のバタバタした中でお願いしました。

 

私自身もカナダ国内ではファミリードクターを持っておらず、妊娠が分かってからもなかなか検診してくれるお医者さんを見つけられなかったので、息子の足はなんとかきちんと診て貰える様にと必死でした。内反足の治療は早く始めるに越したことはないそうです。骨格の異常を矯正するわけなので、骨が柔軟な新生児の時期は勝負のときなのだと思います。

 

治療が始まれば、足を付け根からつま先までギブスで固定し、毎週ギブスを巻きなおすことになります。出産した翌日には整形外科の受診が決まったので小さな小さな生まれたてのわが子を腕に抱き、左足をなでて長い時間を過ごしました。

身体の一部分だけとはいえ、触れられない場所ができてしまうことがとってもつらかった。そして、小さな身体なのに、苦痛を伴う治療が約束されてしまっている現実が悲しかった。

整形外科は出産し、入院していた総合病院の中だったので病室から整形の外来までパパが抱っこして、医療秘書みたいなポジションをしていると思われるスタッフに付き添われ移動。

移動中エレベーターで乗り合わせた、高齢の女性(彼女はストレッチャーに寝かされ、ナースと一緒でした)が、「小さいわ、なんてかわいいの!いつ生まれたの?」と声をかけてくれました。

30時間まえの生まれであること、足の治療に向かっていることをパパが伝えると、

『大丈夫よ。心配しないでね。』

と、とても気迫のある応援をしてくれました。彼女自身も、何か大変な病気に向き合っているような印象を受けましたが、その彼女が発した言葉と’’前向きな気’’とでもいったらいいのか、目に見えない不思議なパワーに、勇気をもらえました。

母として、しっかり治療をがんばるわが子を支えて行くんだと。