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私のお産 4

外の空気は 院内の効きすぎているクーラーに比べ むしっと重かったけれど、なんとなく開放的だったし、いつもは多くの人を見かける病院の静かな夜の顔がとっても新鮮にうつった。   見かける人といえば、たまにタバコを吸うために外へ出てくるナースやドクターが数人程度。 カモが親子連れで がっっがと池のほとりで休んでは水に入ったりしていて、和む。 あなたも必死で子育てしてるのね~ などと同士的な目線でカモを見たりしてしまう。

このころ3時半を廻っていただろうか、痛みは増してきていよいよ 陣痛を耐える という感じになってきていて、しゃがみこんでうなりたいことが多かった。  陣痛が来たときに doulaが私の肩を腕のほうへむかって やさしくゆっくりとさすりながら、『スーーーーーー』 と息を吐いてくれて、それがとっても心を落ち着けて 痛みさえ和らげてくれた。パパには触らないで!!という感じだったのに。  doulaのアドヴァイスで、パパは色々な方法でサポートできるから、彼女の心地よいサポートを探してあげてね といわれて それを手探りで色々協力しようと努力してくれていてのだが、一度などしゃがみこんでいる私の腰を、指圧のようなマッサージしはじめ、  これがものすっごい 不快だった。陣痛の痛みが倍増。すぐに

’’Don’t touch!!!!” とストップかけたけれど、余計なことするなよ的な きっつい口調になっていたはず。  すごく 頭に来ていたから。

もう陣痛中というのは 脳内いろんな物質出ています、きっと。 些細なことが気に障る。  私の場合 パパの行為がやたらと気に障っていた気がします。

ピシャリと跳ね除けたマッサージ、いちど doulaがしてくれようとしたとき、私は 彼女のならして欲しいと思っていました。  なのに パパが「そこは触るなって言ってました」とか ほんっとに 余計な事を言ってしまったので、マッサージしてもらえず、ちぇってかんじ。 doulaのマッサージだったら 陣痛が和らぎそうだったのに、悔しい。   パパは力加減が 下手すぎてダメなの。

私がぴりぴりとしている空気を感じたのか、空を見上げて、「流れ星が見えるかもね」 などと パパは言ってくれたけれど、ガスっていて全然見えそうも無かった。

 

事前に面談でもらっていた 陣痛の逃し方についてのdoulaのアドヴァイスの中で、一番役に立ったのが、ひとつひとつ 陣痛に集中するということでした。 さっきの陣痛は痛かった と根に持ったり、  もっと痛くなったら嫌だとか先のことを考えたりせずに、ひとつひとつ、それこそ海の波を乗り越えるみたいに その波ひとつひとつだけのことを考えて過ごし、合間にはできる限り 体力を保存するように、って言うポイントでした。 陣痛の痛みを 避けたい嫌だ嫌だ、と思わずに受け入れて、乗り越える感覚。  この意気で挑むのはとっても 良かった。恐怖心が和らいだ。

そもそも 必要な痛みなのだから、と自分に言い聞かせ望んでいました。

人によって 陣痛のやわらげ方に 効果的なものも変わるものだから、色々試しながらお産を進めましょうね、そんなふうに言ってくれていたので、私は自由に、自分の楽になる方法を探しながら 陣痛の波と向き合っていました。  私の場合、うなり声を出す というのも痛みをまぎらわすのに助けになっていました。

濁点をつけた んんんーーー の音を発して唸る感じです。

こうだの ああだの 自分を試すような感じで、ひとつ ひとつ。陣痛の波たちにも個性があったりするから、苦しいのだけど、面白いものでもあると思いました。