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無くした リュックの行方 (2)

元町のメイン通りの裏道で、どこかよさそうなお店を探し歩いて、洋食屋さんに入る。

前菜は食べ放題、メインと飲み物はお好みで選べるランチで、グラタン仕立てのロールキャベツとアイスカフェらテを選ぶ。

日ごろ小食で、外食すると長い時間はおとなしく席についていられない息子を連れての初対面の方との食事は、空腹を忘れるほどにパニックだった心も和ませてくれました。

息子もいつもより良い子にできたし、お腹いっぱい 胸いっぱい。

レストランを出ると、

「おいしくなかったわね。」

とごちそうしてくれた彼女が さらっと言ったけど、

「ええ!!??  おいしくいただきました!」

としか言えない。。。。。

これは、White Lie になる? けっこう塩っ辛いなって思って食べてはいたけれど、。。。。

料理の味よりなにより、こうして 親切にご飯を食べさせてくれる見ず知らずの人が居ることが嬉しくて、感動やら申し訳ないやらで、胸がいっぱいで。とにかく 嬉しかった。

急に出会って、であったし時間をさいてもらってありがたく、感謝の気持ちを伝え、また連絡しますと伝えると、

「おむつ 買って行こう。」

と薬局に強引につれていかれる。   申し訳なさすぎて、でも すぐにでも オムツを替えたいときだったから、

「図々しいですけど、お言葉に甘えてしまいます。」

と、おむつとおしりふきを選ぶ。

重ね重ねお礼を述べて別れようとすると、

「この辺に、パンやがあるから、そこでパン買おう。 帰宅までにお腹すくだろうし、息子君はお店でもあんまり食べてなかったし。」

と、息子を気遣ってくれている。。。。

も~~! 本当にすいません。  まゆげがへの字になる。

そこまでしてくれて、画廊の前で 「困ったら、電話してね、私は今から自宅へ戻るから、今夜泊まってくれてもいいんだからね。」  と更にいってくれて、颯爽と去っていかれた。 もう 親戚ですか? みたいな OPENさに 心強くなる。 がんばるぞ!! と思えた。

 

私に かさ地蔵 みたいな能力があったらいいのに。。。

本当にそう願った。  このご恩を 10倍にも20倍にもして お返ししたい!!

そのくらい 嬉しかった。 感動した。

ご本人は、恩返しなど 1ミリも望んでいない、だからこそ、何かの形でお返ししたい。 そんな 魔法は使えないけれど、 きっと彼女には幸せな出来事が起こるにきまっているよね!!

 

結局夕方になっても荷物は見つからず、知人も個展を終える時刻が近づいて、息子も落ち着きがなくなってきてしまったので、そろそろ帰ることに。

どのくらい? って聞かれて 新幹線の切符代と自宅までのバス代を言うと、

「念のため、タクシーでも帰れるように」

と2万円も渡してくれる。  返してくれさえすればいいからと 優しい。

念のため は 心強い。  借りる身としては、念のため1万円借りても良い? とさえ言いにくかったから、ありがたかった。

 

交番に届けを出して、日も暮れかかった元町のイルミネーションを眺めながら帰路に着く。  借りたお金で最初に買ったものは、息子にペットボトルのお茶と 私のオロナミンC。   

新幹線を待つ間、駅の公衆電話で再度JRの落し物案内に問い合わせる。(この 問い合わせ、担当の方がそのつど替わるし、忘れ物の登録みたいなことはできないので、毎回同じことを説明しなくてはならない。)

少し待たされる間に 投入した100円が切れそうになり、キオスクで買い物したサラリーマンを受話器片手に呼び止めて

「すみません、困っていまして、500円を100円に両替えしていただけませんか?」

とお願いする。  (お調べします  から 1分から2分かかるのだけど、途中で切れてしまうと また1から電話をかけなおすことになってしまう)

嫌な顔せず、はにかみながらぽけっとや小銭入れを探してくれて、両替えしてくれた。

すごくありがたかった!!!  どんだけ 助かったか!!   ありがとうございます!!!!!!!!    と伝えきれない感謝を精一杯伝え、電話の向こうの答えを待つ。

結局、荷物は発見されておらず、新幹線を待つことに。  元町を去る頃に眠りに落ちた息子も目を覚ます。   お茶とパンでお腹を満たす。

 

なんてバカなんだろう?  と自分を責めながら、こだま号より10分ほど遅く駅を出るが 到着は早い(乗車している時間が短い)ひかり号を待って、やっとやっと家路に着く。。。。。。

が、  ひかりは満席ですわれないでやんの!!!   もう、どんだけ ついてないの??私?

がっかりしながら 仕方ない、 満席の車両にベビーカーに乗っけた息子と乗り込み、通路で人が立ち往生みたいになっているあたりで 立っていた。

こだまは 空いていたのにな。。。。。

 

やっぱり、きっと私、何か行いが悪かったんだわ!!!

と、途方にくれるような気分で、息子のご機嫌をとりながら 新幹線に揺られる。。。。。